TIGHTSについて(長いよ)

いま、TIGHTSのベスト『GIRLIC REPRICA』をiTunesに取り込み中。何もできないのでつらつらとTIGHTSのことなど書いてみる。

このCDのスリーブには、ちゃんとそれぞれの曲の元の収録アルバムが明記してあるのだが、まずそこで驚いた。TIGHTSって92年、94年、97年と3枚もアルバムを出してるのね。なぜかわからないが、オレにとってのTIGHTSって、85年『GOLDEN POPS』、86年『I・TSU・KA・DO・KO・KA・DE』、89年『RADIO DELICATESSEN』の3枚だから。そのあと金魚のジャケのCDを買ったような気がするが、聴いてないし、忘れてた。

とにかくTIGHTSは大好きだった。お茶の水の明大前のDisk Unionで10インチの『GOLDEN POPS』を買って以来、とにかく聴いた。ほかのメジャーに移っていく水族館の連中に比べると、歌は下手だし、レコーディングは素人くさいし…とか当時のオレは思いながら、でも自分の生理に一番近いところにあるPOP魂みたいなものを感じてよく聴いたなあ。そうそう、10インチ、あのころいっぱいあったね。VOICEも8 1/2もさいとうみわこも。なんだか10インチがいっぱい出てたような気がする。うっすら思い出す、いまはなきCSV渋谷の風景。

で、『I・TSU・KA・DO・KO・KA・DE』でさっそくピークが来る。これに収録されていた「いつかどこかで」。この曲でボーカルをとっているのが滋田みかよと光永巌。いままで聴いたこともない曲調(下がっていく高揚感)に、一般的に言えばとてもボーカル適性があるとは思えない2人によるデュエット。オレはいつでも理由なんかないのだが、この曲はおかしいぐらい好きだった。みかよの下手(?)なボーカルにはハマってたな。

そして『RADIO DELICATESSEN』だ。TIGHTS初めてのCDリリース。ここでTIGHTSはいったん集大成をみた。初のCDであり、鈴木さえ子松尾清憲の参加もあり、ここからだいぶ広く聴かれるようになったんじゃないかな。で、このアルバムのヤバい思い出が、SZさんとね、夜ごと集まってはこのアルバムがいかにいいかということを話し合っていたということ。東京近郊の中途半端なベッドタウンで深夜、缶コーヒー飲みながらこのアルバムの研究に余念のなかった2人。なんだそりゃ。

で、オレのTIGHTSはここでふっつり終わるわけです。その後も何枚か買ってるのにね。不思議。というかその金魚のアルバム、このCDのスリーブに載ってるディスコグラフィーに見当たらないよ。なんだなんだ? 幻か?

だからこのベストは、開ける前は前述した初期3枚のアルバムがほとんど収録されている形だとばかり思ってたけど、6枚のアルバムからなんで、けっこうなセレクション盤になってるね。うーむ、残念でありつつも、その聴いてなかったアルバムの曲もいいからまあOK。


【追記】このベスト、「霧のシークレット・ラヴ」と「森の中でヌゥイキ・ヌゥイキ・ヌゥイキ」が入ってない。残念だなあ。


【追記2】一色進によるライナーノートを読んだら、やはり『RADIO DELICATESSEN』から入れるべき曲を入れてないのは自発的なことらしい(今回収録はたった2曲)。なぜなら近々にオリジナルを再発したいからだそうだ。なるほどね。待ってます。


GIRLIC REPLICA