映画は1日30分

だんだん減ってきてる…。

そんなこんなで『女王蜂』(1978年/東宝)観賞終了。ついでに伴淳つながりで『喜劇 駅前団地』(1961年/東宝)も観る。


『女王蜂』は観終わってみれば、5部作の中では薄口だった。でも薄かろうとなんだろうと、市川崑金田一シリーズはオレにとって宝であることは間違いない。で、なんでいまごろこんな観返しをしてるかというと、唯一未見の『病院坂の首縊りの家』(1979年/東宝)をレンタルで見つけたから。どんな評判を総合しても『病院坂』はイマイチっぽいので、それをひさびさの市川金田一として観るのはちょっとヤだった。で、前菜として『女王蜂』を再見したというわけ。

『女王蜂』は4作目ということで、市川崑の「等々力警部お疲れさま」という配慮だろうか。いつものような、ただの「よし、わかった!」の人ではなく、最後にちょっと鋭いところを見せていた。あとは、岸惠子がキレイすぎ。ヤバいよ。


『喜劇 駅前団地』は、子供のころにテレビで観ていたの以来、初めてレンタルで自発的に観る。さすがに森繁久彌、伴淳、フランキー堺淡島千景*1、淡路惠子、森光子、左卜全ら大スターの共演で面白い。ちょうど団地建設ラッシュで、映画もあのころの空気がよく出ていて貴重な映像だと思う。坂本九をリーダーとする町の商店街の青年団みたいなのがあるんだけど、団地に引っ越しがあるとみなで押し寄せて営業するんだよね。「クリーニングはウチによろしく!」って。そういうところとかよかったな。

しかし! ここまで面白くなる材料がそろっていながら、なんかゆるい。監督の久松静児がこの企画に向いてなかったんじゃないかな。


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病院坂の首縊りの家 [DVD]

*1:オレは淡島千景の大ファン。あの独特の美しい顔立ちがたまらなく好き